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奥通り修行


5月27日から31日にかけて、熊野本宮大社より吉野へと大峯連山の峰入り修行「奥通り修行」を行って来た。

二實修験道という山伏の団体で毎年この時期行っていうのだが、今年はいつもと反対に登るという新たな試みでもあったので、5月20日に下見調査を行った。

調査とはいえ、本番の道を歩くので、本来二人以上で行うできではあったが、法務等々日程があわず、私一人で行く事となった。

初めは逆とはいえ、何度も通っている道なので分かるだろうと思っていたが、その浅はかな思いは30分で打ち砕かれた。

山の中は色のついたテープを目印に歩くのだが、途中で目印を見失い、また引き返す事をせず知ったような景色を追い掛けて歩く。すると道はどんどん険しく、見たことのない所と引き込まれ、凡そ30分程迷い歩き、これは「遭難」なのではないかと恐ろしくなって立ち止まってしまった。携帯のGPSを見てみるが、電波は全く届かない場所なので当然反応なし。

もうこうなったら今回の調査は中止、引き返そうという思いになり、来た道を戻りだした。

するといつの間にか当初追いかけていたはずのテープが現れた。「あった!」。ふと時計を見るとスタートし約一時間、ここで調査を止めるのも情けないので気持ちを取り直して再出発した。

山に登りながら今回の事はきっと役行者様が「山をなめるな!」と教えて下さったと思った。調査だからとか、知った道だからといった軽い気持ちを戒めてもらった気がした。

毎年この山を歩いているが、

毎年違うものをもらって還る。

今年も勉強させてもらいました!


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