宗教離れ
先日、師僧が東京で一般の方を集め講演をされるということで、随行としてお供させて頂いた。いつもの僧侶を相手にされる伝授会や講伝と違い、また支援隊として被災地の報告などとも違う、新しい試みに若干の緊張感も漂う中、講演が始まった。
話が始まるといつもの雰囲気、笑いが溢れる和やかな講演会であった。
その後希望者と一緒に懇親会を含む昼食会に師僧と私がローテーションで別々のテーブルを回る、昼食としては中々食べ辛い状況ではあったが、色々なお話が出来大変楽しい時間であった。
そこで感じた事は、最近宗教離れで特に若い人々は信仰が薄いという話もあるが、意外とそうでもないということ。
今回参加された方々は、30〜40代、私と同じ世代の方が多かった。
(勿論、自分から進んで講演を聞きに来て、懇親会まで残るのだからということもあるが)
宗教に興味を持てないのは、僧侶がしっかり伝えるべきことを伝えなくなった、伝えられなくなったからではないかと思う。
葬儀・法事は檀家であれば自動的に菩提寺に依頼する、その場でも亡くなった方の事だけではなく、どうすれば今生きている我々が人生の苦しみから脱し、幸せな生き方が出来るかを伝えきれてない為に、一般の人たちとの距離を作ってしまっているように思う。
僧侶であればお釈迦さまや我々であればお大師さまのお言葉をお借りすることで出来る話は有る筈である。
私が回らせて頂いたテーブルでも時間にして約30分前後、その間に宗教、仏教、真言宗などへの質問から、生きていく中で如何に幸せに、感謝を持っていくかという内容の話になっていた。生きること、幸せになることに関係のない人はいない。本来はそれを教え導くべき僧侶がそれを怠り、如何に布施という金品を稼ぐかに終始してしまている事に問題があるのだと思う。
今回とても有意義な会に参加させて頂いた事に感謝し、
これからもこの様な会が続いて行く事を切に願う。
本日は1月24日 初地蔵の縁日、お地蔵様に新たな誓いを立て
私自身も僧侶として、これでいいのか、間違った道を歩んでないかを自問自答しながら
精進していきたと思う。